TakahisaHarada

あしたの私のつくり方のTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

あしたの私のつくり方(2007年製作の映画)
3.0
いじめをきっかけに自分の世界に閉じこもった日南子、周りに合わせてその場に馴染む役を演じてきた寿梨が本当の自分を取り戻す自己形成の話。
コトリの言う通りのヒナを演じて、人気者になり彼氏もできるけど満たされない日南子、コトリとしてヒナに接している間だけ理想の自分でいられる寿梨、どちらも虚しさに気付いて現実世界で殻を破るのが良かった。
横浜(寿梨)と山梨(日南子)のカルチャーギャップもある。(コトリのうまくやっていく方法集が山梨では新鮮に受け取られる、横浜にはあるラテロイヤルが山梨にはない)
ラストは周囲への同調の象徴とも言えるマスゲームの中で、自分を確立し始めた寿梨の描写で終わる。
主役2人が作中で小6~高1を演じてて、前田敦子は童顔だからかどの年代もそれっぽく見える、成海璃子は小中高演じ分けててすごいって感じだった。

離婚しちゃう寿梨の両親が良純と石原真理子っていうクセ。良純の芝居初めて見た気がするし、石原真理子は離婚後服装とか見た目が派手で若作りした感じになっていって、若い男ができたことを示してる?と思ったらただ個性が強いだけだった。

主役2人含め、皆色々喋りすぎなのが苦手だった。寿梨と日南子はモノローグどころか謎の独り言連発するし、文芸部顧問の田村は「なんでコトリがこんなことやってるのか、が後半の鍵だな」と本当に映画の後半の鍵を発表しちゃう。
メールする場面ならまだしも普通の教室のシーンとかで画面がスプリットされるの謎の演出だったし、謎の背景が出てくる演出もあった。テレビ電話の場面もホラーみたいで違和感すごい。テレビ電話のシーンはコトリ=寿梨だと最初から分かってたならその前の名簿1人1人名前消しながら当たってく描写は何?っていう違和感もあった。
日南子と彼氏の芝居がやばくて、何度かあるあの2人のシーンがなかなかきつい。