はな

あしたの私のつくり方のはなのネタバレレビュー・内容・結末

あしたの私のつくり方(2007年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

コトリはヒナへのメールを通して寿梨自身がなりたかった自分と向き合い、それと今の自分との乖離を感じながらもその葛藤を乗り越える術を身につけたと思う。最後のシーンから、こんな自分は嫌だという気持ちだけではなく、自分は自分として生きていくという気持ちが芽生えたことが成長であると感じた。
ヒナは初め、いろいろな役回りをしていく中で本当の自分を出すことに不安や無意味さを感じていたが、最後には少しずつ本当の自分を表現していこうとする姿が感じられた。ふさぎ込んだような性格から周りに心を開いていこうと変わるシーンで成長が感じられた。
全体的にこの作品は思春期の子どもたちの心境の変化や特徴をよく表現していると感じた。ただ、親からのアプローチがほとんどないことが気になった。映画の構成上、親との会話が極端に減らされているだけかもしれないが、日向子が母親に本当の気持ちを吐露するシーンは一度しかなかった。また、寿梨は親にも仮面を被った状態で接し、それに親が気づくこともなかった。このように、子どもが複雑な心理状態であるにも関わらず、親の支えがなかったことに少し悲しくなった。
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