のんchan

大人は判ってくれないののんchanのレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
4.2
やっとやっと観ました🥺
トリュフォー長編デビュー作❗️

トリュフォーがアントワーヌ・ドワネル役として厳選し見つけたのがジャン・ピエール・レオ(当時14歳)だった。
ジャンとの出逢いでアントワーヌという主人公がこの世に誕生し、トリュフォーの分身になった💫


アントワーヌは12歳。気が強くて口達者な母、気が優しくいつも妻にやり込められてしまう義父と3人で狭いアパートに暮らしている。仕事でいない母からの言い付けで家事も忙しくて宿題をやる暇もない。憂鬱な気持ちで登校する途中に親友ルネに会う。2人は学校をサボり街中で遊び回っていた。その時、ふと視界に入ったのは、見知らぬ男と抱き合っている母だった😮
家でも学校でも叱られっぱなしのアントワーヌは、無断欠席の理由を思わず「母が死んだから」と答えるが直ぐに嘘がばれてしまう。
その日、アントワーヌは家に帰らなかった。驚いた両親はアントワーヌの子育てに悩み、ある所に入れてしまう...

母親が死んだという嘘は、母の愛情に飢えている裏返しなのだ。
ラストシーンは1人悲壮な海へ...母の愛を求めて大きく広い海へ行ったのかも...
母親の無理解、無責任が気の毒😔


タイトルのように、子供目線の大人批判作品。
強い女性、ダメな大人=義父、教師...そしてしっかりした子供。
トリュフォー作品の特徴的なものになっている。

トリュフォーは子供好き。自分の子供時代、アントワーヌとほぼ同じことをしていたと言う。半自伝的なドラマとなっている。
ところどころ笑えるシーンも出てくるので、悲壮感だけではないのがとても良かった✨
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