たいが

大人は判ってくれないのたいがのレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
3.8
学校では毎日のように教師に怒鳴られ、家に帰っても両親に厳しく冷たく扱われる
そんな環境下でアントワーヌは学校をサボったり盗みを働いたり反発的行動をとる
それを見て周囲はこう言う
"ただの反抗期だ"と、、、

本当にそうなのだろうか
アントワーヌには周囲からの愛情が不足しているようにも見えるし、子供らしさもあまり感じられない
途中で差し込まれる人形劇を見る子供たちの映像、あれが本来の子供の持つ純粋さや幼さのようなものだと思う
だけどアントワーヌはそれらを持ち合わせていない

だから鑑別所に送られるトラックでアントワーヌが流す涙がとても印象的

ラストに鑑別所から脱走しひたすら走り続けるアントワーヌ
最初は逃げるために走っていたが見ているとだんだんと意思を持って何かに向かって進んでいるように見えてくる
そして最後の眼差し
これまでの彼とは明らかに何かが変わったその眼差しがずっと脳裏から離れない
たいが

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