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古都のhorsetailのレビュー・感想・評価

古都(1980年製作の映画)
3.5
山口百恵の最後の映画。
川端康成の原作小説はずいぶん以前に読んで、俗っぽい小説だなとの感想だった。wikiによると海外での評価が高くノーベル賞受賞対象作であるらしい。
そう思って観ると、ポーの「ウィリアム・ウィルソン」に代表される〈ダブル〉を扱った小説のひとつといえるのかもしれない。
監督は市川崑。岸恵子、常田富士男といった役者が登場するとどうしても「悪魔の手毬唄」が思い出されて困った。同じく関西を舞台にした「細雪」を観たときにも同じような感想だったが。
千重子と苗子が杉林の中で突然の夕立を避けて体を重ねる場面、最後に一晩だけ佐田家で泊まり同じ布団に入る場面。絶妙に百合百合しく撮ってる。そういう需要があったのだろうか。
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