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ワイルド・スタイルの10000lyfhのレビュー・感想・評価

ワイルド・スタイル(1982年製作の映画)
4.5
1980年代初頭 NY 市ブロンクス、覆面グラフィティアーティストの目を通してキャプチャされた黎明期ヒップホップシーン。映画としてはつたない。ストーリーはとりとめないし、素人俳優たちの演技は下手、壁画製作見物野次馬たちが記念撮影のようにフレームにきっちり収まっていたのには失笑。OP のアニメーション、バスケやブレイキングでの直感的っぽい速いカット割りは、それなりによかった。1982年頃には完成されていた、ヒップホップ四大要素の本物の映像は、現存する最も貴重なものだろう。ストリートで 5人くらいのチーム同士が 1対1 ずつフリースタイルバトルするのはおそらく映画向けの再構成演技だが、クラブや野外コンサートでのライヴはリアル。白人女性ジャーナリスト(デボラハリーへの参照?パーティシーンで「ラプチャー」)は、ブロンクスローカルカルチャーを、良くも悪くも外側から「発見」し、全米そして全世界へ拡散したメディアを象徴。その世界拡散前夜に、ヒップホップの事実上の記録映画が撮られた奇蹟に感謝
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