のふのふ

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSののふのふのレビュー・感想・評価

2.4
〝うらぎりごめん(苦笑い)〟

時は戦国時代。隣の小国・秋月を攻め落とした山名軍は、秋月の軍資金"黄金百貫"を血眼になって探していた。そんな中、山名軍の労役から逃げ出した武蔵と新八は、偶然にもその黄金百貫を発見。驚喜する2人の前に、真壁六郎太と名乗る野ぶせりが現われ……。





いや〜...すごく微妙でした|ω・`)


主演は新キャラクターの武蔵こと松本潤さん。
そんな松潤をヨイショする為、
黒澤版ではあれだけ男らしくてユーモアもあって強かった真壁六郎太のアニキがもはや空気。
都合のいい時だけ出てくる、物語の道筋を辿る為だけに配置してあるキャラクターにしか見えなかった。
三船敏郎さんが名演されていたあの六郎太がこの扱いはなんか観てて辛かったです。







あと農民の描き方に関してもすごい違和感を感じました。
「七人の侍」のイメージが強いんですが、黒澤明監督作の農民は金にがめつい利己的で忠義など全く感じない描き方でしたが、
今作での農民たちは今時の青春映画にあるような〝オレたちの熱い友情!〟を炸裂させる!




あと、中盤以降から恋愛要素が強くなっていく過程は震えました!
前半あんなツンツンだった長澤まさみさん演じる雪姫が後半、別人のようにデレデレ姫になってるのも興ざめ。
あの黒澤明版であったお姫様への忠誠心というか、日本的な精神や重みは全くなし!
〝雪、逃げよう!〟や〝俺がついてる〟的な台詞はゾクッとした




そして、何よりも衝撃的だったのは、
黒澤版であれだけ印象に残った〝裏切り御免〟という名台詞。
今作ではありえない程、軽い言い方でショックを受けました。
よせばいいのにその後何回も裏切り御免という台詞が終盤に連発されるのでもっと軽くなっていった


もしかしたら
あの裏切り御免は観客に向かってのものなのかもしれませんが...笑



以上、「隠し砦の3悪人 the last princess」!
黒澤明監督の隠し砦の三悪人へというよりは、
火花が出る剣闘シーンとか鎧とかスターウォーズシリーズへのオマージュが多かったんですかね。
黒澤版を観たばっかりだったので
これをリメイクと言われると余計何だかなーという印象です|ω・`)

うーん、リメイクってやっぱ難しい...,


樋口さんが関わっている平成ガメラシリーズ(特に2)は大好きなんですが、
今作は正直あまり好きではありませんでした!

オススメしません!
御免っ!!!
のふのふ

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