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顔役のbluetokyoのレビュー・感想・評価

顔役(1965年製作の映画)
2.4
あるでかい会場に関東のやくざ幹部が続々と集結する。なかなかの迫力である。また、数年ぶりに会う幹部などもいて、やあ、どうしてた? みたいな同窓会的な感じもする。
だが、実際の会合はけっこうしょぼい。議題は関西のやくざが乗り込んでくるからみんなで力を追わせて頑張ろう、という内容。
で、具体的には、ある埋立地の造成工事。関西の甲田組が乗り込んでくるらしい。ここを取られたら、次から次へと関西のやくざが乗り込んでくる可能性が高いのだ。
その重責を担ったのが主人公の中神正治(鶴田浩二)と舎弟の早見恭一(高倉健)、その他の幹部たちだ。
ふと早見恭一がある保育園を訪れると、なんと、かつての恋人、柏田真弓が保育士として働いているではないか。
そんなことをやっている間に、工事は無事三分の二が終わったところで、なんと、土が酪農用ではなく宅地用だと判明した。
顏役、小杉の前で、中神は平謝り、ついに、指を詰めたが、こんなもん、鳥の餌にもならんよ、と詰めた小指をポイ捨てにされる。
これはまずい、工事をやり直さないと、ということで、急ぎ、東京へ。会長の檜山に会うためである。
ところが、会長の檜山、幹部の花岡、土建屋社長の山脇、三人が仕組んだインチキ工事だった。体よく中神は追い返される。
あの野郎、使えねえ奴だぜ、などと言いながら、会長だけ残り、二人は出て行くが、入れ替わりに、関西やくざの放ったヒットマンが現れ、あっさりと、会長を射殺。悪の親玉、任侠映画史上最速で退場となる。
会長がいなくなったので、花岡が、再び、幹部たちを招集。
そこへ、中神が登場。花岡、なんで、てめえが仕切ってんだよ、と因縁をつけ、他の幹部たちも賛同、一気に、中神が幹部たちをまとめる。
そのとき、運の悪い知らせである。なんと、早見が機先を制して、土建屋社長の山脇から、土地の権利書を奪い取っていた。
それを聞いた花岡、ひょっとして、おめえらが、インチキ工事を仕組んだんじゃねえのか、と言い出す。
中神は仕方なく、自分が早見を始末する、と言い置いて、外へ出て行く。
保育園のフェンスにもたれて、ピアノを弾いている真弓を見ている早見、そこへ、中神が現れる。
中神、他の奴に殺されるのは、嫌だろう、だから、オレに殺されてくれ。早見、あにき、オレ、そんなの嫌だよ。
そんなことを言い合っているうちに、花岡が部下を引き連れてやってくる。
お前ら二人を殺して、関西のやくざに送り付けてやる。いつの間にか、土問題はすっ飛んでいる。
そうはさせじと銃撃戦。花岡は射殺。
そこへ、関西やくざと関東やくざが正面衝突の情報。
中神と早見は現場へ急行。睨み合う関西やくざと関東やくざの間に入った。
そこで、中神は早見を射殺して落とし前を付ける。なんだ、やっぱ、早見、射殺じゃん。
オールスターキャスト過ぎて、話しがめちゃくちゃ。
設定はギャング映画だが、中身は任侠映画である。それがどうした、という感じだが。
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