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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスのtkのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

パンパカパーン!!
20世紀フォックス、ルーカスフィルム。
デーーーーーーーーーン、涙。
感極まるやつ。
幼少期にEP4−6を観て、まさか新作が劇場で観れるのかと興奮した世代にとっては、特別なナンバリングがファントム・メナス。
再び劇場で観られて感動しない訳がなかった。
CGなんかは見劣りするもんかなぁと思ったけど、全く古びてなくて感心。
思い出補正は少なからずあるにしろ、気合を持って作り込まれたシーンから溢れ出す愛情をとてつもなく感じた。
モブキャラ一人、ビークルの座面一つにも随所にこだわりが見えて画面の密度の高さに驚く。
アナキンと二人のジェダイ、女王を中心にシンプルなストーリーだが飽きさせない。
出逢いと別れ。
アニーに泣かされるとはね...。
時代(ジェダイ)劇は遡り、共和国が辛うじて息をしていた頃の騎士の振る舞いと剣戟。
美しく洗練された動きながら、型の違いや使い手の精神状態さえも動きに影響を与える繊細な武術。
エピソード1はその完成形を見せてくれて他に類を観ない殺陣と言える。
これを超える剣によるアクションは無理とさえ思える。
ダース・モール役のレイ・パークの逸話やジョン・ウィリアムズの劇伴「Duel of the Fates」のエピック。
さまざまな要素が過不足なく嵌っていて、足すことも引くこともままならない完成度。
それは創り手の細やかな気遣いが為せるもの。
貿易封鎖とか民主政治の限界とかetc。
現実世界のエッセンスをフィクションに落とし込むバランスはさすが!のひとこと。
ラスト、高らかに「平和を」という叫びと裏腹に暗黒面が密かに確実に侵攻している事実。
とても重い結末が軽やかなマーチで締め括られるという匠の技。
終始銀幕を見つめながら、大勢の観客とこれを共有してるんだという感動を噛み締めた。
DUNEの原作がやろうとしてたのって、こういうことなんだろうなとも思う。
アイコニックなキャラクターって大事だ。
そしてスターウォーズはやはり、自分にとっての聖典なのだと改めて感じた。
余計なものを足しても引いてもならない、神聖なもの。
EP1-6というマスターピースがあるのだから、他で誰が何を作ろうとも自由ではないか。
出来るだけそんな楽な気持ちで、これからも見守っていきたいと思った。
多分無理だけど。

ジェダイ騎士、誰が1番好きか議論。
ダークサイドの深淵すら御するメイスか、歴戦のオビ将軍か、寡黙な有能パイロット、プロ・クーンか。
やっぱりリビングフォースの探求者、クワイ=ガン・ジンが1ー3では1番好き。
リーアム・ニーソンの偉大さに改めて敬服するし、思慮深さと強さがあり、お茶目でいてルールに縛られない自由さも併せ持つ。
ジェダイにとってこれがいかに難しいことか。
彼に師事したアナキンはどうなっていったのか。
いつまで経っても気になるところだ。
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