イホウジン

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスのイホウジンのレビュー・感想・評価

3.4
ただスターウォーズがCGになって復活したという事実の大きさ。

4~6の緻密な特撮から一転、CGを惜しみなく活用してスターウォーズの世界観がより強固なものとなった。レースの場面の映像や世界観は過去作では不可能であっただろうし、いよいよスターウォーズが表現の制約から解き放たれたようにも思える。女王のオリエンタルなファッションも今作の魅力の一つと言えるだろう。

ただ、全体の内容については難があるように感じた。それはそもそものEP1の存在意義である。確かにEP4並の一話完結のストーリーではあるが、もともとEP4自体の設定もガバガバであった以上踏襲すべきではなかったように思える。結果的には登場人物たちに4~6ほど華を感じられない陳腐なEP4といった出来具合いになってしまっていた。あとアナキンのパートは蛇足だ。ただCGを見せつけたかったかのような上から目線を感じ鼻についた。
また、女王の乗る宇宙船がとにかくスターウォーズの世界観とマッチしない。あれだけ“使い古し”がスターウォーズのガジェットの魅力であるはずだが、あの平均的なSFにでも登場しそうなヌメっとした銀色の物体はなんだったんだ?正直観ていて違和感しかなかった。
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