来夢

悪魔の陽の下にの来夢のレビュー・感想・評価

悪魔の陽の下に(1987年製作の映画)
3.9
キリスト教の人たちでさえ、本当に神の奇跡が起きたら信じないっていうのが、本当にありそうで面白い。日本人でキリスト教信者でもないから、まぁそうなるよなって思えるけれど、これキリスト教徒の人たちからしたら結構な大問題なのでは。
信仰心が薄れているっていうのは良く聞くけれど、科学が発展してくれば科学的でないものは信じられなくなっていくのは当たり前で、科学を踏まえたうえで宗教と付き合っていかないといけなくなる。教えというのは良いこと言ってたりするので、科学に関係なく多くが残るだろうけれど、神の存在や奇跡といったものはどんどん信じられなくなってきて、体裁だけが残ることになるんじゃないかな。でも、科学的に神の存在を否定する有力な証拠は何もないので、もしかしたらいきなり天から「私は神だ!」って降りてくる可能性もゼロではないよね。そのときに「噓でしょ?」「やばいの来た!」「キャー悪魔!」「宇宙人じゃね?」「とりあえず動画とっとこ!」ってよく漫画で観る反応になるのは必然で、神的には「いや、おまえら俺の信者じゃねーの?」って面白いことになってしまうよね。
って映画です。あってる? 全然違うかもしれない。いや、悪魔なのか? タイトル的にも悪魔って言ってるしな。
実際のところは誰にも分からない。神かもしれないし悪魔かもしれないし、ただの人間かもしれない。
かなり説明が少ないし、色々な受け取り方ができると思うので、正解を探すというよりは考えること自体が楽しい映画かな。もっと宗教的知識があれば答えがわかるのかもしれないけれど、無知なのでこの程度の解釈しかできない。
すごく独特だけれど楽しめました。結構好き。
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