Sari

悪魔の陽の下にのSariのレビュー・感想・評価

悪魔の陽の下に(1987年製作の映画)
3.4
2018/12/18 シネフィルWOWOW

1988年公開のカンヌ映画祭パルムドール受賞作品。
神の教えに到達できないことに悩んで自らに過酷な試練を課している司祭が、悪魔と出会って不思議な力を得て、殺人を犯した少女を救おうとしたり、病死した子供を生き返らせようとしたりする話。悪魔の力に苦しみながらも神の救済を求める苦しい生き方。報われない試練。

キリスト教の信者が少ない日本人には難解、あるいは理解しがたいかもしれません。正直よく分からない。

私が今まで観た映画で比較すると、イングマール・ベルイマン の『冬の光』とても暗いが、唯一希望の光を感じられたのに対し、こちらはそのような救いは感じられなかった。

ベルイマンの荘厳な映像美に対し、ポスト・ヌーヴェルヴァーグ世代の監督らしい映像で、ワンシーンをワンカットで撮る長いシーンが印象的。

銃声や叫び声、血。恐ろしいシーンも多々あり、手法が違えば立派なオカルト映画にもなり得るストーリーなのでは。

少女ムシェット役を演じたサンドリーヌ・ボネールは、16歳の役柄には見えない程大人びていて、ナチュラルなブロンド・ソバージュヘア、挑発的な眼差しが美しかった。
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