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股旅三人やくざのtjZeroのレビュー・感想・評価

股旅三人やくざ(1965年製作の映画)
4.3
三人の渡世人の生きざまを、秋・冬・春を舞台に綴るオムニバス。
それぞれの季節に合わせて、切なさ、厳しさ、大らかさを感じさせるストーリーが、豊かな自然描写と共に味わい深く語られる。
また、それぞれの物語で、捨て鉢だったり、意固地だったり、やせ我慢したりする、三者三様の個性的なやくざ像が楽しめるのも魅力。
三人の主役(仲代達矢、志村喬、中村錦之助)がそれぞれ魅力も存在感もたっぷりで画面が引き立つし、まだ二十代の松方弘樹が『仁義なき戦い』ばりに暴れ回るのも痛快(共同脚本が『仁義~』の笠原和夫)。
橋にたたずむ股旅のシルエット、竹林を囲む追手の数々の提灯、格闘する渡世人たちを襲う雪崩…などなど、ヴィジュアルもあざやかで引きつけられてしまう。
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