「みんな、日本に背ば向けて眠っとらすと」これよな。この言葉に収斂させるためのドラマツルギー。
なるほどこれが田中絹代か。確かにこれは伝説。ヴィオラ・デイヴィスやソン・ガンホの先駆者だ。先駆者いたんだな。
栗原小巻のフィールドワークのやり方がダメでダメすぎて、『ヘルプ』のエマ・ストーンのやり方と比べてヒヤヒヤしながら観てたんですけど、まさにそのダメさ加減が終盤の田中絹代に繋がって、なるほどそういうことかと。なんか思ってた以上にまんま『ヘルプ』になってたんだけとも、田中絹代の感情表現の前にはそんなもんどうでもよくなりましたね。
天草(カクレキリシタン)とか満洲とかついつい手垢のついたやり方で消費してしまう自分の越し方を振り返って反省してます今。