のぶ

サンダカン八番娼館 望郷ののぶのネタバレレビュー・内容・結末

サンダカン八番娼館 望郷(1974年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

娼婦としての汚辱、引き裂かれた愛、懸命に稼いで仕送りを続けた故郷の家族の冷淡さ…気が狂ってもおかしくない数々の苦難を乗り越え、生きてきたサキは、決して卑屈でも因業でもなく、少女のような明るさと、その小さな体からは想像も出来ない逞しさを持ち合わせていた。

暗く、重い映画なのですが、田中絹代一世一代の演技が、それを覆い隠すと言っても過言ではないくらい素晴らしい。

サキとの1ヶ月に渡る生活から3年後、圭子はサキの話しを頼りにボルネオの日本人娼婦の墓を捜しに出掛ける。そしてジャングルの中で発見された娼婦の墓は、全て日本に背を向けて建っていた…なんとも言えないラストでした。
のぶ

のぶ