ちいさな泥棒

獣の戯れのちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

獣の戯れ(1964年製作の映画)
3.0
あの人を殺さずには結ばれない…獣にはなりたくない…

夫に致命的な後遺症を与えた若者と後遺症により赤子のようになった元浮気夫との奇妙な同居生活。

夫は「俺が浮気をしまくってもあいつは嫉妬もしなければ干渉もしてこない。これは夫婦のスパイスでもありうまく行くコツや活力でもあるんだよ」と平気な顔でいう夫だが、夫が浮気しまくっていることを黙認し平気な素振りをしつつも本当は探偵を雇い、いま現在はどんな女と関係を持っているかを把握しておくことによって心の平穏と体裁を保っていた妻。

そこに夫人に惹かれる若者が良かれとよけいなことをして関わってきてしまう。

妻の心の活力はそんな、よけいなことさえなければ保てていた心の平穏を乱した若者への復讐心と、元浮気夫への当てつけか…「死んだ後も逃がさないから」的な最後は震える。

でも果たしてこの解釈で合っているのかどうかわからないほど難解だった。ああ、私も若尾様みたいに老若男女問わずほだせる女になりてぇぇぇ。