救いのない話です・・・
11歳のドーンは、いじめられっ子。ブスだのレズだの言われ、ロッカーにはひどい落書きをされている。
いじめるのに「レズ」ってのは思いつかなかったなあ。アメリカは違う。ちなみにドーンを演じるヘザー・マタラッツォって女優さんは、この映画で「レズ!」と呼ばれて、自分は実はレズビアンだったんだって気が付いたんだそうです。
ドーンのお母さんがめっちゃヒドイ人だった。妹のミッシーばっかり可愛がる。お兄さんのマークは、自分がモテない、人気者になれるキャラじゃないと悟って、とにかく勉強を頑張り、女の子と関係を持たないようにしている。
私はこのお兄さんのタイプだな。受け入れられなかったらこっちも受け入れられようと努力はしない。本当は気にしているけど、気にしないことに決める。
だって、ドーンがいじめに対して立ち上がると、反対に先生に怒られたりする。他の子がドーンに対してカジュアルに、冷酷にしてくるイジメは罰せられないのに、彼女がやると罰せられる。
ドーンは学校でレズとか呼ばれると、その言葉で妹を罵る。でもお母さんに「謝れ」と言われても絶対に謝らない。自分はそう呼ばれても謝って貰えないのに、なんで私は謝らなくちゃいけないの!
私は学校に行ってた頃はいじめっ子側だったから分かるけど、イジメている側は、イジメられている側の痛みは分からないんだよね〜。
ドーンをいじめるブランダンって男の子も、実は家庭でも学校でも疎外されている子。この子はドーンに密かに恋しているように描かれているけど、それって「自分以下」の子だから親近感を感じているだけなのかも。悪い子じゃないんだろうけど、ドーンに支配的な態度を取るところが、大人になってからも変わらないんだろうなあと思う。
ドーンはお兄さんから高校に上がるまでは状況は変わらないと言われる。高校に上がってからも、状況は変わらないけど、多少はマシになるだけ、と。
私はいじめっ子側だって書いたけど、いじめられたこともあって、子供の時って結局、いつ仲間外れにされるかビクビクして生きていたような気がする。ドーンも、もし人気者だったら、平気でダサい子をいじめるんだろうなというキャラなのがリアル。