ポンコツ娘萌え萌え同盟

5つの銅貨のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

5つの銅貨(1959年製作の映画)
3.9
コルネットを手にジャズ興隆期に活躍したレッド・ニコルズの半生。音楽家の夢と同時に恋に結婚、子が生まれ父親にもなったレッド・ニコルズ。ただ時に両立が上手くいくわけでもなく夢か家族かで揺れる葛藤含めてレッド・ニコルズという男の道筋を描くと同時に、全体を振り返れば愛に溢れている作品でもあり、そのコルネットの音伸びやかさに多幸感を感じた。

ミュージカル映画との側面もあり、ジャズ音楽の楽しい音色、コミカルな音表現、ダニー・ケイもルイ・アームストロングも歌唱含めて耳心地がいい。
車の中での子守唄歌ったり、数年後のある場面では眠れぬドロシーのところで歌ってあげる場面とは親としての側面も歌とシチュエーションで感じさせてくれる。そして何よりその場面からのドロシーとレッドの親子のポーカーとルイの所に行く場面の流れが好き。

でも何より映像の演出が時りオシャレさ感じる作り。序盤のミラーボール越しに映るダンス、暗闇に現れるラッパの演出。丁度楽団の結成の皿が回り、レコードが周り、回る車のタイヤの円を意識した場面展開。地図に線を引く映像と、楽団の旅の経過を合成する経過。所々場面の展開にを意識した演出が何より本作の映像の魅力がある。