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雨の中の兵隊のHKのレビュー・感想・評価

雨の中の兵隊(1963年製作の映画)
3.3
引き続きCSのスティーブ・マックイーン特集の録画鑑賞。
今度は『大脱走』で大スターになった直後の主演作なのに全く知名度のない作品です。

ただし1枚看板の主演ではなく、コメディアンのジャッキー・グリーソンとの2枚看板、クレジットはグリーソンが先。

マックイーンは『ガールハント』では水兵でしたが、こちらは陸軍で備品調達係の軍曹。
平和な兵舎が舞台で、マックイーンとは年も階級も離れたグリーソン演じる曹長との妙な友情を描いた風変りな作品です。
マックイーン自身は『ガールハント』にも増してコメディ演技全開。

原作は名脚本家でもあるウィリアム・ゴールドマン。
オープニングでブレーク・エドワーズ・プロデュースと出てビックリ・・・
そういえばマックイーンとB・エドワーズは交友があったようで、マックイーンは『ティファニーで朝食を』もオファーされており、『拳銃無宿』の契約のせいで実現しなかったとか。
(なんと私にとって別格の2大スターであるマックイーンとオードリー・ヘプバーンの共演の可能性があったということです! 一人で興奮!)

ということは、この親しみやすいメロディラインは・・・
やっぱり音楽はこの人、ヘンリー・マンシーニでした。
監督はエドワーズではなく、TV出身で『野のユリ』を撮ったばかりのラルフ・ネルソン(『ソルジャー・ブルー』『誇り高き戦場』)。

コメディのはずなのに笑うところは少なく、カーニバルのシーンでチューズディ・ウェルドが涙ながらに「花火って世界一悲しいわ・・・すぐに消えてしまうから。一晩中輝いていればいいのに・・・」
と言ったりするのが妙に心に残る不思議テイストの映画でした。
チューズデイ・ウェルドはこの後『シンシナティ・キッド』でもマックイーンと共演します。
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