1947年の同名映画をモッズとロッカーが対立する1964年のブライトンへ舞台を移しリメイク。
ギャングのピンキーはボスを殺された報復で対立するギャングの一人を殺してしまう。その証拠になりかねない写真をたまたま現場に居合わせたウェイトレスの純粋な少女ローズが持っている事を知りピンキーは彼女を言葉巧みに誘い出す。
大きなメガネを掛け今まで男と付き合った事もないような少女ローズの心にどんどん入り込み少女はピンキーに恋をしてしまう。仲間も平気で売る野心家のピンキーにはその気がなく騙していく。殺してしまえばとも思うが、もしかするとピンキーのどこかに恋心があったのかなとも思ったが、デート中にピンキーがローズに向け「本当に嫌い、話し方も〜」みたいに吹き込んだレコードのシーンを観るとちょっと彼女がかわいそうになる。
ローズが働く店のオーナーがピンキーが殺した相手と親密だった事からピンキーとローズの間に入り込みローズをピンキーから引き離そうとするのはイラッともするがその事で見所も多くなる。
映画の中ではビーチで乱闘を起こすモッズとロッカーの両者が出て来たり、『さらば青春の光』に出て来たモッズの様にWe are the mods♪と歌いロッカーを挑発するモッズが出て来たり、なんといっても主人公ピンキーも三つボタンのスーツを着て盗んだヴェスパでブライトンを走り回ったりする。あまり多くないが1964年のブライトンを感じる事も出来る。
どんどんラストへ向かい灯台で何かが起きるのかと思ったが、もうちょっとひねりが欲しかった。
そして最後の最後心が傷ついたローズがベットから起きた姿はそうだよなと納得。そこはまだいいが本当に最後の最後にポータブルのレコードプレイヤーでデート中にピンキーが吹き込んだレコードを聴きだしたローズが本当のピンキーの気持ちを知るのかと思ったら、もっと切ないシーンが待っていた。
出演している人たちが渋く意外と豪華だったけど111分は少し長く感じた。