人間のキレるタイミングの妙!
そこには確かに息づく人生の足跡を感じることができる。
デジタル化が著しい昨今において、極めてアナログで不可解な部分。
「このひと無理ー!」
な扱いをうけるか否か?
本作の主人公はお姉さん7人の末っ子長男。
少し神経質ではあるが、穏やかで笑顔のカワイイ三十路男。
本人にしか分からない辛さ、悲しみ。
うず高く積み上げられた山の如き圧し殺した自尊心。
そのキャラからは想像のつかない、
発狂!キレるタイミング!
実に映画的でありリアルな問題としても胸に刺さるショッキングな瞬間だ。
そしてそんなキレる主人公に対し徹底した冷徹さで詰めるフィリップ・シーモア・ホフマンの筋金入りなヤクザ演技が最高にクール(笑)!
震え上がる主人公に爆笑!
カラフルな色づかいに目を奪われがちになる本作。
地味だが刺さる強烈な真実
「末っ子長男の悲哀」
には正直口あんぐり。
あー、わかるわ(笑)コレコレ。
まさにかゆいところに手が届くキモチよい感じ。
よくできた佳作。