1972年 アメリカ 監督クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド
荒野の用心棒が1964年制作。この映画、その8年後だが、まだ、荒野の用心棒をひきづっていて、どういう映画を撮ろうか迷いの中にいる時期の映画ではなかろか。
後年のクリント・イーストウッド監督作品ような心に訴えてくる冴がない。
小さな町ラーゴに、ある日見知らぬ流れ者(ストレンジャー)がふらりと立ち寄る。三人のならず者をまたたく間に撃ち殺したその男に、町の住人たちは「なんでも言うことを聞く」という条件で、昔だまして牢屋送りにした三人の無法者の復讐に備えて、町の護衛を依頼する。
いわくありげな町の秘密が次第に明かされていく。ストレンジャーは何が目的なのか、そこがこの映画のポイントだが、あまり納得感がない。
途中の話の展開も、すっきりしないし、最後に戦う三人の無法者との決闘は、あまりに力の差がありすぎて、緊張感がない。そのため、一番の見どころのクリント・イーストウッドのカッコよさは薄い印象のまま終わってしまう。これでは客は満足しないだろう。
失敗作と思う。
#2022-155