このレビューはネタバレを含みます
2022.131 *218
戦前のサイレント映画『下郎』を自らリメイクした作品。
下郎と主人の信頼と裏切り、というテーマは、『下郎』→『下郎の首』→「この首一万石』へと繋がっていく。
DVDの特典冊子で、伊藤大輔に「イドウダイスキ」というあだ名があったということを知る。
本作でも移動撮影ばっかりしていて、何度もイドウダイスキを思い出しては笑いそうになるなど。
ラストの仇討は、64年の今井正「仇討」を早くも彷彿とさせる迫真ぐあい。
手紙を信じられない下郎の演技は、観ていてこちらも哀しくなった。良かった。
斬り合いシーンに音楽などいらないよね。
(伊藤作品にちょくちょく登場する、瞽女とか身体障害者とかって、なんか意図あるんだろうか)
新東宝
監督・脚本 伊藤大輔
音楽 深井史郎