仇討ちの旅に出た主人に対する下郎の訥平(田崎潤)の懸命な奉仕、そして旅の途中で出会ったお市(瑳峨三智子)との恋の話。
お市は軍学者須藤の妾として町の一角で静かに暮らしていて、文字さえ読めない下郎の…
新文芸坐の伊藤大輔特集にて。伊藤大輔は『王将』と脚本作を数本観ていましたが、これは初見。
父親を殺された武士の結城新太郎と、奴の訥平は敵討ちの旅に出る。しかし、途中病気となった新太郎はある城下町で…
状況だけ見ればまるで喜劇で、実際に前半の田崎潤は哀愁と可笑しみが混ざったようなユーモラスな演技だが、それが返って悲劇を予感させる。
後半はひたすら残酷の連鎖で、片山明彦は命欲しさに田崎潤を差し出し、…
個人的に尊敬する伊藤大輔監督の力作で、同監督のサイレント期の『下郎』のセルフ・リメイクでもある。新東宝作品。
封建社会の惨たらしさを描破した時代劇という意味で小林正樹✖️橋本忍の『切腹』の世界観に…
絶望の文盲映画。河原での突き放しがヤバい(敵リーダー=岡譲司の事務的な口調が素晴らしい)。田崎潤がヤケクソになって刀を取り槍を奪う(棒の手の芸がここに繋がる!)姿に燃える。雨宿り、ヒバリのシーンもめ…
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