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白鳥の死のyoichiroのレビュー・感想・評価

白鳥の死(1937年製作の映画)
3.0
10月15日 DVD
パリのオペラ座を舞台にした、バレエダンサー達の人間模様を描いた作品。このジュネス企画のDVDは、戦前公開時の字幕がそのままついているので、当時の字幕の言葉遣いがわかるのが大変貴重。若い女性達の物語のためか、文字の表記が旧仮名遣いなのを除けば、言葉遣いには余り違和感がない。
バレエ団の少女と足を負傷してダンサーの道を断念したプリマとの関係を、緊張感漂う演出で表現し、少女マンガ的展開だと思っていたら、テンションの高さで見入ってしまった。同時に、少女達のノリが今と変わらないので興味深い。驚くべきは、主な出演者が女優ではなく、実際のオペラ座のダンサーばかりだということ。にも関わらず、存在感ある演技を見せていた。
そして、1930年後半のオペラ座のバレエが撮影され、映像資料としても観る事が出来る。監督は元々教育映画畑の出身で、戦後はユネスコで活躍したというから、こういうドキュメンタリー的画作りは得意なのだろう。
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