皿鉢小鉢てんりしんり

空軍大戦略の皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

空軍大戦略(1969年製作の映画)
3.5
俯瞰で撮った空爆映像や、建物の中から爆風で窓が割れるのを撮ったショットなど、実物の凄まじさはあるが、航空戦を面白く撮るのは難しいのではないかという印象を受けた。いかんせん空というのは何もなさすぎて空間を演出しづらいし、当時の撮影技術の限界もあるので、やっぱり記録映像的な引きの絵と、パイロットのアップのモンタージュといったところからあまり発展性がなく、どの戦いも同じように見える。ポーランド兵が全然英語の命令を聞き取れない、というのは面白かったが……
ということで途中途中の挿話的な地上のドラマの方が魅力的に思えた。
避難所の教会から、人命救助に出掛けて戻ってきたら教会が爆撃された瓦礫の山になっている、とか勝手にロンドン空爆して左遷されたパイロットが、ゲーリングに「もしベルリンが爆撃されるようなことがあったら俺を臆病者と呼んでいいぞ!」と言われて、ベルリンに爆弾が降ってくるのを見てめちゃくちゃ嬉しそうな顔をするシーンとか……