岩井俊二さんの脚本(ペンネーム網野酸)だけあって、すれ違いの男女の機微がとても切なく描かれている。
内容は悲劇だし、きっと市原隼人くんの演じる智也にもたくさんの後悔は残るのだろうし、上野樹里ちゃん演じるあおいに対して観客も「もっとこうすれば…」と思うことは多々あると思うけど…
人生ってだいたいこんなものなのだ。毎日はすれ違いと後悔と素直になれない心でできている。
でも、ほんの少し、二人の心が重なったり、ほんの少し素直になれてきらめくような時間を過ごせた時、二人の間に虹がかかるのかも。
相手を失った時、または自分の命を失う時、どれだけきらめく虹のような瞬間を思い出せるかが、その人の生きた証、愛した証になっていくのかもしれない。