こぅ

真夜中までのこぅのレビュー・感想・評価

真夜中まで(1949年製作の映画)
3.8
20/'23

フレンチノワール映画祭⑤/⑤

アンリ・ドコアン監督による、【フレンチ・ノワール】。

「チャーリー・チャップリンが
善人と国家元首を演じた独裁者」、、
瓜二つの人間など存在しない

冒頭のナレーション、
リアルから外した、本作の有り得ないファンタジック設定を暗示する。

モノクロ作品の醍醐味は、第一に陰影。
トンネルを歩く男の影、忍び寄る車の影。
それを活用したトンネル殺人シークエンスの演出が、ノワール感を醸し出す‼︎

弁護士、ゴンザレスが自宅で射殺された。
カレル刑事(ルイ・ジューヴェ)が、使用人、イルマ(モニク・メリナンド)に事情聴取していた。
間も無く、トンネルでヴィドバンが殺されたのだが、カレル刑事と 瓜二つ だった、、
カレル刑事は、ヴィドバンになりすまして部屋で捜査していると、留守だと思って仲間のロシニョールが何かを探しに来た。
ヴィドバンは、ロシニョールの愛人、フロランス(ジゼル・カサドゥジュ)と駆け落ちしようとしていた⁈
現金2000万を隠し持っている⁈という事が分かった。
ロシニョールは、仲間のシャルリーとブチュールから2000万の在処を聞き出すように脅されていた。
翌日夜、
カレルは、ヴィドバンの情婦だったリュシエンヌ(マドレーヌ・ロバンソン)とディナー。
前日、カレルは、リュシエンヌに別れを告げていたのだった、、


捜査の為の死人なりすまし駆け引きが面白い。
伏線もバッチリ張られていた。
セリフの無いシークエンスや
劇伴が長く使われていたのも特徴的。
テンポは良いが緩急乏しく、のっぺり一本調子だった印象。

クライマックスに犯人判明して⁈


ラストにツイスト⁈有りで、、
捜査段階での脚本の出来は良いが、最終的に捜査の 盲点 が見えたり、犯人設定も特に狙ってはおらず、オーソドックスと言えそう。
締めの余韻がステキで売り。
こぅ

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