アフガニスタン。長い事混乱状態が続いている国。多くの難民というイメージ。
この映画を見ると昔は美しい国だったと言うのがわかる。アミールの少年時代に見たカブールの街と、大人になってから訪れた荒廃したカブールの街との落差が大きくて、驚愕してしまう。
そして生まれた環境で運命が変わってしまうのは本当に残酷だなと思う。アミールとハッサンの運命が社会的な立ち位置によって大きく違ってしまう。
この国ではバチャバジと言う古くからの風習により性奴隷にされる少年もおり、本当に驚くばかり。
初めはほのぼのとした少年の友情物語なのかと思っていたら、いやいや、人種間の差別、貧困、ソ連の侵攻、少年の悲劇などなど、アフガニスタンという国を炙り出しており、大変興味深い映画だった。
ただこれってアメリカ映画ですね。その事を考えると、ちょっと色を付けてあるのかな、なんておもってしまうが。
ついでに、この国では凧揚げが随分と盛んな国で、原題もカイトランナー。そのままで良かったのでは?