『シックス・センス』、『グリーンマイル』、『マトリックス』、『ファイト・クラブ』、『17歳のカルテ』、『サイダーハウス・ルール』、『マグノリア』、『マルコヴィッチの穴』、『アンドリューNDR114』、『ノッティングヒルの恋人』…などなど、なだたる名作を押しのけて2000年のアカデミー作品賞を受賞した一作。
「普通の家庭」であろうとすることに疲れた人びとが、自らの欲望の飢えを自覚したことによって、その「普通」が崩壊していくさまをコミカルかつ幻想的に描く。
おそらく本作は、アメリカの白人中流家庭にとってあまりにも「わかりみが深すぎる」物語に映ったのかもしれない。だからこそ、公開当時高い評価を受けたのだと思う。
観るひとそれぞれの家庭環境や感性、倫理観によっていかようにも解釈できると思う。わたしはただ頭を抱えたけど。
「普通」という虚像が崩れ去った末に、彼らがたどり着いた「美しさ」とは…?