このレビューはネタバレを含みます
いやーまじめちゃくちゃヤバい映画だったな。
ブレイキングバッドとかタクシードライバーみたいなキレちゃった男系の映画かと思ったらそんなこともないし、ロリコン映画かと思ったらそうでもなかった。
ブラックコメディでもあり、ヒューマンドラマでもあり、人生哲学的な映画でもあったから、めちゃくちゃ良かったけど感想がむずい。
映画が進むにつれて、初めは微妙だったネジがちょっとずつちょっとずつズレていって最後に繋がっていくのすごく良かった。
良いとも悪いとも言い切れない終わり方も良かった。
ちなみに町山智浩の解説動画みたら、初めは主人公殺しの犯人探しミステリー映画として企画されたらしく、法廷のシーンとか刑務所のシーンとかも撮ってたけど全捨てしたらしい。とても信じられないけど編集でこんなに変わるんだなぁ。
あと映像の構図とかがマジでよかった。撮影監督は僕の好きなロジャーディーキンスかと思ったら、コンラッド・L・ホールって人らしい。彼の撮影した映画で名作なのに見てない映画いっぱいあるから見ないと。
特によかったのは主人公の娘とその彼氏がベッドでハメ撮りするシーンなんだけど、二人の顔の他にビデオで撮ったお互いの顔がテレビに映し出されてて、一つの画面で2人の表情が常に見えてるっていう演出がマジでよかった(言葉にし辛い)
いろいろ書きながら思ったけど結局この映画は、めちゃくちゃ良い意味で全部が「どっちつかず」なのが不思議な魅力を生み出しているのかもしれないと思った。