登場人物みんな普通の異常者。
正常と異常の境なんて自分の中か常識というフィルターごしにしかない。
この映画は最初から語り手の主人公がもうすぐ死ぬことを宣言している。
嫉妬やら自分の中にある負の感情から人生が上手く行っていないと思っていた主人公はその呪縛から解き放たれるが、最後は嫉妬(父親、夫婦、恋愛)で死ぬ事になる。
なんて救いない話だと思うかもしれないが、少し宗教じみてはいるがここに救いはある。そう言う映画だ。
娘に軽蔑される父、妻に憎まれる夫。それをケビン・スパイシー演じるレスターバーナムが主人公。人生の敗残者と家族に言われる男。
初めて娘のチアリーディングを見に行ったレスターはすっかり娘の友達のアンジェラ(ミーナ・スヴァーリ)に性的に惹かれる。
物凄く歪んだ人達ばかり出てくるが割とこの気味悪い人達は現実にちょっと離れた周りにリアルにいる。
仕事、恋両方でときめきたい妻。
ジェーンはミーハーでみんなのアイドルのアンジェラといるよりも盗撮の変態野郎のリッキーと過ごすことを選ぶ。
みんな虚栄虚飾、表面に見えているものなんてその人の一部でしかない。
最後に一つだけ言いたい。
カーテンは閉めようか。