ぺむぺる

ウィッカーマンのぺむぺるのレビュー・感想・評価

ウィッカーマン(1973年製作の映画)
4.0
行方不明者の捜索のため、とある孤島に上陸した警察官。奇妙な風習と共に暮らす住民たちに困惑・戦慄・嫌悪を覚えながらも、非存在の少女の謎を追う。

いわずと知れた英カルトホラーの傑作。明るくも呪術的なケルト音楽の存在感が抜群で、ほとんどホラーMVの様相である。異世界に迷い込んだ主人公に感情移入する物語かと思いきや、警察機構とキリスト教、ふたつの公権力を盾にした人間の横暴ぶりというのも目に余り、はっきり言ってどっちもどっち。ラストシーンには恐怖よりもある種のカタルシスを感じてしまった。妖しげなシーンにばかり目を奪われてしまうが、最後の最後までミステリの筋を手放さない、シンプルだが見事な脚本。
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