ポンコツ娘萌え萌え同盟

流し雛のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

流し雛(1962年製作の映画)
3.6
乙丸一家のホームドラマと世代が異なる3人の女たち。一人は乙丸家にやってきた、大黒柱の音也の母親でもあるフリーダムなおばあさん。一人は奥様でおばあさんと中々上手く行かない苦労人の奥様。3人の女たちの表情が特に魅力。一人は青年と瑞々しい恋の青春を映すお手伝いの少女。茶目っ気なババアが愉快なコメディ調的な雰囲気から人間周りのやり取りを軸にしたドラマ。

とにかく若い少女のお手伝いを演じた倍賞千恵子が、お相手の青年の三上真一郎と瑞瑞しい恋をするのがかわいいんだけど、のど自慢をラジオで聴く場面のところの演技が素晴らしい。ラジオを聞く家族はノリノリなのをカメラワークで映している中で、一人だけめっちゃ真剣な表情してるのが非常に映える。その後に合格のチャイムが鳴ると同時に落涙するの。この場面の倍賞千恵子が本作で一番グッと来るのはまだ私が若い人間だからだろうか。
それにしても流し雛とか水に流されていく様とか妙にスッキリとした後味だった