ダイナ

フォーリング・ダウンのダイナのレビュー・感想・評価

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)
4.2
中年男性がロサンゼルスで不満を爆発させながら街を練り歩くバイオレンス映画。主人公Dフェンス男をマイケル・ダグラスが演じていて、普通の見た目なばかりに暴走っぷりがとてもギャップがあり強烈に映って良かったです。

開始5分で何かの糸が切れたように渋滞中の車から飛び出す男、テンポが良すぎるサクサク感が嬉しい。根本的には面会拒否されている元妻と娘に会いたいという切実な思いがあるものの作中の彼を見ると元妻目線でスリラー映画に見える不思議。結婚前は性格隠せてたんですかね…。あらゆる場所を巡りながらトラブルを巻き起こし武器を揃えていくダグラスさんぽ。家に近づいていく過程で逐一元妻に電話し圧をかける所の恐怖も凄まじくまさにバイオレンスなメリーさん。

コーラの値段高すぎねえか!?写真のハンバーガー綺麗なのに実際の潰れてんだよなあ!この工事邪魔臭えぞ!と庶民的な不満を声高に叫ぶその姿は我々庶民からしたら「まあわかる」と頷きたくもなるも行き過ぎた過激アクションが伴うと「いやそれは…」とちょっと待てと言いたくなります。でもそこが最高に面白い!「同情の余地はあるけどもその行為は認めらんねーわ」という1人の男の暴走ぶりへの印象にトッド・フィリップスのジョーカーを想起したりもしました。
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