ぶみ

アイガー・サンクションのぶみのレビュー・感想・評価

アイガー・サンクション(1975年製作の映画)
2.0
正体不明の敵を求めて、アイガー制裁が開始される!

トレヴェニアンが上梓した同名小説を、クリント・イーストウッド監督、主演により映像化したアクション。
元諜報機関の殺し屋だった大学教授が、再度任務を引き受け、対象者を探すためアルプス山脈のアイガーに登る姿を描く。
主人公となる美術教授をイーストウッドが演じているほか、友人役でジョージ・ケネディが登場。
物語は、主人公が再び暗殺を依頼されるシーンでスタートするが、はなからイーストウッドが大学教授に見えず、早々に殺し屋の顔となるのはご愛嬌。
その後も、何だか緩い展開が続き、アイガーに登ることとなってからも、その練習のためのロック・クライミングシーンに、かなりの時間が費やされるため、いつになったら登山が始まるのが、ヤキモキしてしまう。
そして、終盤になり、ようやくアイガー登山が始まるのだが、そもそもアイガーに登る理由がよくわからないため、展開としての緊迫感はゼロ。
反面、当然のことながらCG夜明け前の作品であることから、全て実写であるため、空撮を駆使した登山シーンはそれなりの迫力があり、当時の苦労が偲ばれるもの。
裏を返せば、それ以外の見どころは少なく、登山シーンを撮りたいがために、後付けで物語がつけられたような印象を受けた残念な一作。

僕は、アンクル・トム。
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