マイケル

あゝ声なき友のマイケルのレビュー・感想・評価

あゝ声なき友(1972年製作の映画)
4.3
戦争で生き残ってしまった男が、戦後八年に渡り、亡くなった戦友たちの遺書を遺族に渡り歩く旅。同じ役者、同じ旅でも渥美清演じる寅さんの旅とはまるで違う悲しい旅路。
遺書を渡し歩くことで知る、残されたものの現実。戦争というものが、なにを残したのか。なにを奪ったのか。
生き残った者、残された家族の現実の生活には戦争の終わりなどなかった。

そういう意味では、デ・ニーロ×スコセッシの『タクシードライバー』と通ずるところがあるかもしれません。

憲法9条改正に揺れる今、改めて響く話でした。
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