たかちゃん

助っ人稼業のたかちゃんのレビュー・感想・評価

助っ人稼業(1961年製作の映画)
2.9
長門裕之は、受けの芝居が苦手らしく、かなり無理をしている。アキラのような軽やかさ、無国籍っぽさが欠けているのだ。「喧嘩買います」の看板を掲げても、強そうに見えない。ジョーの相手役としてミスキャストというしかない。
物語も雑。2つの組の対立。小沢栄太郎のボスが殺され、舞台は横浜からなぜか福山へ。小沢の娘、笹森礼子も福山へ飛ぶが、父が殺されたというのに悲しんでいるようには見えない。中原早苗もジョーを追って福山へ。彼女の存在は、何か秘密があるわけでもなく、単に画面に華を添えるだけでしかなく、『霧の夜の男』(62)の吉永小百合のようなもの。また。小沢は殺されなくてもストーリーは成立しているように思える。無駄死にじゃね?
舞台も、横浜、福山とも地域特性が活かされていない。福山に到着すると、祭りの真っ最中。祭りのシーンがちょっと長すぎる。祭りのために福山にしたのか。それでも、悪役の面々(近藤、深江、金子ら)のキャラは素晴らしい。
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