イチロヲ

女銀行員暴行オフィスのイチロヲのレビュー・感想・評価

女銀行員暴行オフィス(1985年製作の映画)
3.5
会社係長(川上伸之)による衝動的な強姦行為を被った銀行職員の女性(麻生かおり)が、婚約者(手塚英明)との半同棲生活に亀裂を生じさせてしまう。男女間の品定めを双方向から描いている、日活ロマンポルノ。

剛胆無比な婚約者と意識薄弱な係長を天秤に掛けていく物語。品定めを許している婚約者と、品定めが許せない係長。性格が正反対の両者を対比させながら、主に係長側のジタバタ劇を綴っていく。

母親と同居しているエリート族の係長が、アフターファイブに合わせて、いちいち自宅に電話するところがリアリティ満点。とりわけ、ヒロインと懇ろになってからの、「セックス前の自宅コール」には、身につまされる思いがする。

レイプが発端となっているが、ロマンポルノ特有のファンタジーを含ませたレイプのため、厭な気分にはならない。また、「せっかくのモテ期を逃してしまう男」の悲哀が詰まっているため、無性に天を仰ぎたくなる。
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