みおこし

モブスターズ/青春の群像のみおこしのレビュー・感想・評価

モブスターズ/青春の群像(1991年製作の映画)
3.4
第一次世界大戦後の不況下のアメリカ。ドン・ファレンザーノと、ドン・マッセリアという二大勢力のギャングらに牛耳られ、チャーリー・ルチアーノは父親と友人を殺される。その憎しみから、仲間を募り自らもマフィアへの道を突き進むことになるが...。

禁酒法時代のニューヨークが舞台のマフィアもの。ルチアーノ、シーゲル、ランスキー、コステロの4人は実在のギャングで、彼らが台頭する前の若い頃を描いた作品。こういうマフィアものって、ボスになってからの作品の方が多い気がするので、若手としての叩き上げの日々を細かに描いている点が異色な気がしました。
今となってはすっかりベテランのクリスチャン・スレイターと、パトリック・デンプシーがとにかくピチピチのイケメン!!でも若くてもダブルのスーツがバッチリ似合っていて、立派なギャングスター。アンソニー・クインやマイケル・ガンボン、F・マーリー・エイブラハムなどの超豪華ないかつい役者さんたちがイタリア系マフィアを熱演している中、二人も圧巻の迫力でした。

裏切りに裏切りを重ねる一方で、一度信頼した相手との契りは破らない男気を感じさせるストーリーでもあったので、思ったよりもドロドロの展開にはならず。ラストは一つショッキングな出来事が起きますが、その分ラストはそれを晴らす爽快なエンディング。
憎たらしい悪役のオンパレードですが、みんな死に様がそれに値する散り方なのもスッキリしました。特に晩年のアンソニー・クインのふてぶてしいボス役が目に焼き付いて離れないくらいには怖くて腹が立つ!(笑)さすが!!
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