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マネー・ピットのRのネタバレレビュー・内容・結末

マネー・ピット(1986年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1986年のアメリカの作品。

監督は「恋する人魚たち」のリチャード・ベンジャミン。

あらすじ

弁護士のウォルター(トム・ハンクス「オットーという男」)は妻でヴィオラ奏者のアンナ(シェリー・ロング「ウェディング・チャペル」)と住む場所を探さなくてはならなくなり、その中で格安の物件を見つける。洒落た見た目の豪邸ということもあり、すぐにそのチャンスに飛びついた2人だったが、その家は実はとんでもない欠陥住宅だった!

アマプラにて、興味本位で鑑賞、面白かった!

お話はあらすじの通り。主演はまだ若い頃のトム・ハンクス。今でこそ、名監督ともタッグを組む、誰もが認めるベテラン俳優の1人だが、まだこの頃は出世作の「フォレスト・ガンプ」よりも昔の本当にぴちぴちの若手ということもあり、どこか初々しい。そして、そんなトム演じる主人公ウォルターの奥様役はシェリー・ロングという女優さん。全然知らなかったんだけど、どことなくクリスティナ・リッチを彷彿とさせるクリクリお目目のキュートな美人という感じでいい感じ。

そんな2人が新居として決めた豪邸が実は欠陥住宅だったからさぁ大変!というお話なんだけど、とにかくスラップスティックなお笑いが満載!!

もう新居に住み始める初日から欠陥だらけなんだけど、トンカチで叩けば別の天井の瓦礫が落ちてくるし、階段は崩れ落ちてウォルターとアンナでファイト一発〜!!みたいになるし、蛇口からは錆色の水が出るし、ようやって溜まった風呂に入ろうとしたその瞬間に床が崩れてジャグジーが木端微塵になったりともうやることなすこと全てが無に帰する感じで不憫すぎるけど、やっぱ面白い。

特に途中、めちゃくちゃアウトローな大工集団が多勢で押し寄せて、修理を請け負うことになるんだけど(まるで暴走族!)、そこでウォルターが踏み台を梃子の原理で空中に飛び上がる→そのまま屋上のペンキにべシャン!→慌てふためいて目が見えないままそこにあった布?に絡まる→もがいてスロープから大工たちが行き交う櫓を次々に破壊、どんどん櫓が崩壊する中でウォルターは飛び出されて、小便小僧の噴水にボチャン!→気がつくと小僧の小便に当てられて途方に暮れるまでをまるでドリフのコントを観ているかのようなピタゴラ的ドタバタ劇でくだらなくもめちゃくちゃ笑ってしまった。

家屋崩壊ものというと昨年の韓国映画「奈落のマイホーム」なんてのもあったけど、こちらはあくまでコメディ路線を直走るので、起こっている事態は不憫極まりない感じではあるんだけど、気持ち穏やかに、楽しく観れる。

あと、こんな家早く売っ払っちゃえば?と思いつつもウォルターとアンナがなかばヤケクソにそれでも住み続けようとするので、一体修理費は総額いくらかかるんだ?っていう疑問点も吹っ飛んで、応援したくなるんだよなぁ。

途中、嫌味な元旦那とアンナの不倫疑惑からウォルターと仲違いするくだりもありながら、最後は和解し、家も大工たちが頑張ったお陰で、全て丸く収まっての大団円エンドもあり、最後までほっこり観れた。

名優トム・ハンクスの若かりし頃のドタバタ劇を大いに堪能しつつ、普通に今観てもちゃんと笑える佳作でした。
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