マルクス兄弟作品の9作目。
「オペラは踊る」でMGMへの移籍後の作品であり、ミュージカルっぽさはやはりある。
チコのピアノやハーポのハープの演奏が見どころの一つになっている。
そして相変わらずアナーキーな笑いが散りばめられている。
今回はサーカスがテーマということで、動物を利用した演出が多かった。
アシカがハーポの相棒的な存在で、息ぴったりの演技に驚いた。
ゴリラは明らかに着ぐるみっぽくて、むしろそれがいい。
今回は弁護士役のグルーチョは相変わらずトンチンカンだけどなぜかうまくいってしまう。その要領の良さ(?)を証明するようなタイミングの良さや、知らんぷりをするお茶目な表情が最高!
ハーポがくしゃみして、小人の部屋の家具が倒れてしまうのはディズニーの白雪姫のおとぼけみたいだと思った。
どうしても現代のわたしたちから観たら古くさい考え方や倫理観も多少あるが、それでも普遍的な笑いが根底にあるので、マルクス兄弟は時代を超えてずっと愛され続けてほしいと切に願う。