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警視庁物語 白昼魔のcatmanのレビュー・感想・評価

警視庁物語 白昼魔(1957年製作の映画)
4.0
1957年公開。シリーズ4作目。なんと花沢徳衛が出ていないではないか!かなり落胆。そのせいもあるのか捜査が何となく盛り上がらない。展開に起伏が少なくて工夫が足りない気がする。木村功が演じる犯人の描き方も(芝居も)俗っぽさを感じさせるし、特に余命モノ系センチメンタルなラストは好みじゃないんだよなー。
一方で当時の世俗を映し出すロケ地や美術/小道具は今回も色々あって楽しい。まだ健全な浴場施設だった頃のトルコ風呂はセットだろうか。一作目で気の強いコールガールを演じている小宮光江が気のいいマッサージ嬢を演じていて、短いシーンだがここでも印象に残る。今川焼屋のおばちゃんも良い感じ。大阪の出張ロケもあって、街を走るクラシックな旧車のパトカーがイカす。模写伝送と呼ばれるファクスの前身の様な大仰な装置も。消音銃はこの時代にはまだ珍しかったんだな。日比谷ドライブインも趣のあるロケーション。51分。

20220531追記
花沢徳衛の著書『脇役誕生』で彼が本作に出演していない理由を知る。何ともやるせない話しであった
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