メイマーツインズ

恋人たちの食卓のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

恋人たちの食卓(1994年製作の映画)
4.1
【隠れた傑作⁉︎シリーズNo.37】

《人生は、料理のようにうまくいかないもの》

”ブロークバック・マウンテン〟のアン・リーが監督・脚本で描く家族のカタチ。
世界中で評価され、アン・リーがハリウッド進出のきっかけになった作品でもある。
”南極料理人〟”ディナーラッシュ〟”バベッドの晩餐会〟といった、食で幸せを感じさせてくれる映画は大好きで。
ソフト所有で再鑑賞。



冒頭での、父親が娘たちのために腕を振るう豪勢な中国料理‼︎
この熱量ある雰囲気、たまらなく好きだ。

毎週日曜日の晩は、高級ホテルの元シェフだった父親が自宅で3人の娘たちと食する儀式が行われる。
母親は10数年前に亡くなり、男手ひとつで3人の娘たちを育ててきた父親。そんな父親の料理を前にして、なぜか娘たちの表情は暗い。娘たちの人生はすでに父親から離れていたのだった…

やはりこの作品も、若いときにはピンとこなかっただろう…
親離れ、子離れ。
家族は時間とともにカタチが変わるもの。
予想もできない意外すぎる展開に、えっ⁉︎と驚かされ、思わず笑みが溢れてしまう。
お父さん、やるじゃないか〜‼︎(笑)

人間から切っても切り離せない食と性を通じて、家族の変わりゆく姿を描いた台湾映画の隠れた傑作です。