MitsuhiroTani

恋人たちの食卓のMitsuhiroTaniのレビュー・感想・評価

恋人たちの食卓(1994年製作の映画)
4.6
週末、父が作る料理を囲み、家族で食事を楽しみ、語り合う。子供が成長し、それぞれの生き方を模索し始めてもなお続く我が家の習慣。超一流の料理人である父親の料理は豪華だが、誰一人美味そうに食べない。人として不器用な父親の唯一のコミュニケーション手段である料理。料理を通じてしか想いを伝えられない父親。そして、溝の埋まらない家族の食卓。
そんなある日、偶然の出会い、再会が娘たちにさざ波のように押し寄せる。そして、さざ波はやがて食卓を押し流し、そこに集う家族はバラバラと漂流し始める。
やがて、バラバラとなった一人一人はそれぞれの止まり木を見つけ、その止まり木に新たな食卓、恋人たちの食卓を築く。その食卓には豪華な料理はないけれど、希望と未来に満ち溢れている。
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