このレビューはネタバレを含みます
戦後すぐの時代、
いい暮らしを夢見るヤクザの舎弟である主人公欣太と、その恋人の春子。
米軍の残飯を飼料として畜産業を営むという設定や、欣太と春子のたどる運命から、
日本とアメリカとの関係性が非常に寓話的に描き出されている。
社会に搾取されてきた欣太の最後のレジスタンスという展開からは、
アメリカン・ニューシネマ的な要素が感じられた。
この映画に衝撃を受けたというマーティン・スコセッシが、のちに『タクシー・ドライバー』のような名作を生み出したと考えると興味深い。
今村昌平監督作品、もっと観ていこう。