ドナウ

乾いた花のドナウのネタバレレビュー・内容・結末

乾いた花(1964年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

60年代の粗く荒んだ町並みがモノクロの映像と相まってギラギラとクールに黒光りしている。映画のどこを切り取ってもハイライトのようで、繋ぎのカットさえも役者の色気が凄すぎて絵になってしまう。村木が暮らす生活感のない部屋は、空虚で満たされない彼の内側のようだし、時計屋、賭場、ドラッグは時間と金と気力を浪費する村木、冴子、葉の3人を象徴するように登場する。武満徹の完璧な音楽と荒削りなようで洗練されている映像が極めて格好良く、組長達はユーモラスでアクションは渋い。娯楽作品としても大変おもしろかったです。
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