【今の目で見ると】
昭和44年のモノクロ映画。天知茂が、最初は刑事として、やがて警察をやめて私人として、同僚の自殺の真相を、そして自分の妻を殺した大立て者を追うというストーリー。
この映画、多分、天知茂が魅力的と思われる人にはそれなりだったんでしょう。でも、私からするとやたら眉根にしわをよせる天知茂は、さほど魅力的とも風格があるとも思われません。
筋書き的にも、要するに悪者と警察の癒着という線に収まってしまい、あまり知的な進行ではない。ヒーローと悪の大立て者との対決も、何となくリアリティを欠いています。
女優陣では天知茂の良妻を演じる園江梨子が魅力的。また歌手の青江三奈が登場して歌も披露しています。