けーはち

大統領の理髪師のけーはちのレビュー・感想・評価

大統領の理髪師(2004年製作の映画)
3.1
60〜70年代の軍事政権時代を、大統領の専属理髪師という立場の主人公を通して振り返る。ブラックな笑いと人情劇がふんだんに込められたコメディ。とはいえ、バカげたことに子どもがスパイの疑いをかけられて足が萎えるまで拷問にかけられるなど、韓流お得意のエグみがサラリと盛り込まれている。ソン・ガンホが間抜けでノンポリの小市民ながらも否応なしに世間の激動に翻弄される主人公を熱演しており、最終的に朴正煕大統領が暗殺され、全斗煥が後釜に座って、彼が禿頭だったので主人公がデリカシーのなさで追い出されるというバカバカしいオチは良かったものの、政局に翻弄されっぱなしのストーリーと主人公にはさしたる魅力を感じないかも。