せーや

007/死ぬのは奴らだのせーやのレビュー・感想・評価

007/死ぬのは奴らだ(1973年製作の映画)
3.6
なんてハッピーな殺し方なんだ...!

007を全部観ちゃおうのコーナー!
第8作目は「死ぬのは奴らだ」!

カリブ海の島国、サン・モニークで
イギリス諜報部員が相次いで殺害された。
そこでボンドはサン・モニークの大統領ドクター・カナンガを捜査することに。

はじめましてロジャーボンド!

レーゼンビーボンドは馴染むまで時間かかったのに
ロジャーボンドはすんなり受け入れられたのはなぜ?
それは彼が正統派イケメンだからである←

ロジャーボンドはクセがなく、
清潔感があり(コネリーを否定しているわけではない)、
そしてキレッキレで若さあふれるイケメンなのだ。
実際はコネリーより年上だってんだからビックリする。
(コネリーが老け顔という意味で言ったわけではない)

Paul & WingsのキャッチーなLIVE AND LET DIEで
今までのシリーズとは違う雰囲気を醸し出しているので
「何か変わったのでは...」という期待を持ったんだけれど...

基本的にはあまり変わっていなかった(笑)。

ただ、ボンドが変わったので
新鮮味があって良かっただけなのかも。

前作のコテコテコメディボンドに慣れてるからか
少しストーリーがシリアスに感じられたけれど
ドクター・ノオとかに比べたら十分コメディ。
特にねぇ。カナンガがねぇ。面白いよねぇ。

今回の悪役には全然嫌悪感を抱きませんでした。
なぜなら、今回最も嫌悪感を抱いたのは
あの「ナンカクチノナカニハイッテル保安官」だったからです。
シリーズで最も嫌悪感を抱いたのが、この男なのです。

本作で大きな意味を持つヴ―ドゥー教。
これがまた物凄い演出なんですねぇ。
もう狂気の沙汰としか言いようがない。

そしてタロット。
ボンドはあのカードだけよく集めたな...。
いやいや、そこまでするかね?
さすが女を抱くためなら手段をいとわない男です←

それにしても、この007の「主役交代制度」
これはイギリスの持ち味なんですねぇ。

007が50年以上続くのは、
「リメイク」ではなく「引き継ぎ」であること。
ボンドは変わっても、他のキャラクターは変わらない。
他のキャラクターは変わっても、ボンドは変わらない。

これと同じ発想なのが
同じく50年以上続くイギリスのドラマ「ドクター・フー」
これも主役が交代するけど、ストーリーは一貫してるんですよね。

イギリスを語るうえで欠かせないこの二つの長寿シリーズ。
ぜひ「ドクター・フー」も御覧あれ。
せーや

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